電子書籍リーダーには、主に8GB、16GB、32GB、64GBの容量があります。容量が大きくなる程、端末価格も高くなります。
そのため、自分に必要な容量を見極めて、できるだけ少ない容量を選ぶことが大切です。
この記事では、「電子書籍1冊あたりの容量の目安」を元に、それぞれの容量で保存できる電子書籍の冊数を把握していきます。
その上で、おすすめの容量や、容量別におすすめの電子書籍リーダーをご紹介していきます。
目次
電子書籍1冊あたりの容量の目安
まずは、電子書籍一冊あたりの容量の目安を把握したいと思います。
Amazonで人気上位の作品をジャンル別にランダムで10冊ずつ選んだときの容量を目安にしたのが下記の表です。
ジャンル | 容量の目安 |
---|---|
文学・評論 | 1〜5MB |
ライトノベル | 10〜15MB |
コミック | 40〜80MB |
ビジネス本 | 15〜80MB |
雑誌 | 80〜130MB |
写真集 | 100〜300MB |
容量に影響する要因とは?
- 要因①文字、イラスト、写真の量
- 要因②レイアウト方式
- 要因③画質
文字、イラスト、写真の量
まず、当然な話ですが、文字、イラスト、写真など、いわゆるコンテンツ量によって容量は変化します。
基本的に、「文字 < イラスト < 写真」の順で容量は大きくなります。
ビジネス本には「テキストばかりのもの」「イラストをたくさん使ったもの」などさまざまな種類があります。このように、コンテンツ内容が本ごとに大きく変わるジャンルは、目安となる容量の範囲も広がります。
レイアウト方式
電子書籍のレイアウト方式には2つの種類があります。
フィックス型とリフロー型です。
フィックス型は、主に漫画や写真集などイラストベースの本に使われるレイアウト方式です。
紙の本の1ページをそのまま画像として電子化しているため、1冊あたりのページ数は紙の本と同じように固定(フィックス)されます。
リフロー型は、主に小説やラノベなどテキストベースの本に使われるレイアウト方式です。
印字された文章を、テキストに変換して電子化しているため、1冊あたりのページ数は、表示させる端末や文字サイズによって変化します。
基本的に、イラスト(画像)としてデータを保持するフィックス型の方が、テキストとしてデータを保持するリフロー型より容量は大きくなります。
画質(解像度)
電子書籍に限らずデジタル画像は、「点(ドット)の集まり」で表現されています。
1枚あたりの画像に対して、「より多くの点」で表現した方が見た目が綺麗になります。
この「点の数」の尺度として「解像度」が用いられています。
1枚あたりの画像のサイズや解像度が大きいほど、容量も大きくなります。
8GB・32GB・64GBに何冊入るか
次に、ジャンルごとに保存できる冊数を把握していきます。
一冊あたりの容量は、簡略化のために中間値を用いることにします。
8GBに保存できる電子書籍の冊数
ジャンル | 冊数 |
---|---|
文学・評論 | 2,666冊 |
ライトノベル | 615冊 |
コミック | 133冊 |
ビジネス本 | 170冊 |
雑誌 | 76冊 |
写真集 | 40冊 |
32GBに保存できる電子書籍の冊数
ジャンル | 冊数 |
---|---|
文学・評論 | 10,664冊 |
ライトノベル | 2,460冊 |
コミック | 532冊 |
ビジネス本 | 680冊 |
雑誌 | 304冊 |
写真集 | 160冊 |
64GBに保存できる電子書籍の冊数
ジャンル | 冊数 |
---|---|
文学・評論 | 21,328冊 |
ライトノベル | 4,920冊 |
コミック | 1,064冊 |
ビジネス本 | 1,360冊 |
雑誌 | 608冊 |
写真集 | 320冊 |
電子書籍リーダーにおすすめの容量は?
電子書籍リーダーには、大きく分けて3つの種類があります。
- 電子書籍専用端末
- Einkタブレット
- 多機能タブレット
詳しくは、「2020年最新の電子書籍リーダーのおすすめ!自分にぴったりな端末を見つけよう!」をご覧ください。
種類ごとに、おすすめの容量は変わってきます。
種類 | おすすめの容量 |
---|---|
電子書籍専用端末 | 8GB |
Einkタブレット | 32GB以上 |
多機能タブレット | 32GB以上 |
電子書籍専用端末には8GBがおすすめ
電子書籍専用端末の容量には8GBがおすすめです。
その理由には以下の3つがあります。
- 電子書籍専用端末で雑誌や写真集を読むことは難しい
- 端末から本を削除してもクラウドにデータは残る
- 価格が安くなる
電子書籍専用端末は、雑誌や写真集を読むには向いていません。なぜなら、ディスプレイに使われている電子ペーパーは白黒表示しかできないからです。
フルカラーで見たい雑誌や写真集であっても、白黒に変換されてしまっては、実用性はほとんどありません。
電子書籍専用端末は、小説などテキストベースの本を読むのに向いています。
文学、評論の本で8GBの容量を一杯にするには、1日1冊ずつ読み進めても7年以上かかります。
このことから文学や評論など、テキストベースの本であれば、8GBの容量で十分です。
コミックの場合、1日1冊ずつ読み進めると、半年も経たずに一杯になってしまいます。
仮に、読み終えた本を端末から削除せず、全ての本を端末に保存するとしたら、コミックを中心に読むには8GBでは足り無さそうです。
とはいえ、購入した電子書籍は通常クラウドに保存されます。クラウドからデータを削除しない限り、何度でも端末にダウンロードすることができます。
そのため電子書籍リーダーには、読みたい本だけダウンロードしておくのが普通です。読み終えた本や、読まない本はこまめに削除するようにすれば、8GBの容量で十分です。
Einkタブレット、多機能タブレットには32GB以上必要
汎用性のあるタブレットを使う場合、電子書籍の閲覧の他に、動画、音楽、ゲーム、写真、勉強や仕事などに使うことになります。
普段スマホを使っていても、写真や動画データを整理せずにじゃんじゃん保存してしまうと、8GBではすぐに容量が一杯になってしまうことがわかると思います。
同じようにEinkタブレットや、多機能タブレットを使う場合も、最低でも32GB以上の容量が必要です。
【容量別】おすすめの電子書籍リーダー
8GBの電子書籍リーダー
おすすめ①kindle paperwhite
電子書籍専用端末として、kindle paperwhiteにはこれといった欠点はありません。
注意するべきなのは、電子ペーパーの癖のある特徴をしっかりと把握しておくことです。
「白黒だけ」「反応速度が遅い」「汎用性がない」といったデメリットを知らずに購入すると失敗してしまいます。
詳しくは、「kindle端末のまとめ記事」からご覧ください。
おすすめ②kobo clara HD
端末の性能ではkindle paperwhiteに似ているのがkobo clara HDです。
普段から、Amazonよりも楽天を使うならkobo端末がおすすめです。
kobo clara HDも電子書籍専用端末なので、電子ペーパーの特徴を把握した上で購入する必要があります。
詳しくは、「kobo端末のまとめ記事」からご覧ください。
8GBの電子書籍リーダー比較表
kindle paperwhite | kobo clara HD | kindle oasis | kobo libra H2O | |
---|---|---|---|---|
ブランド | Amazon | 楽天kobo | Amazon | 楽天kobo |
価格 | 13,980円〜 | 15,180円 | 29,980円〜 | 25,080円 |
ストレージ | 8GB/32GB | 8GB | 8GB/32GB | 8GB |
SDカード | × | × | × | × |
画面サイズ | 6インチ | 6インチ | 7インチ | 7インチ |
本体サイズ | 167 x 116 x 8.18 mm | 157.0 x 111.0 x 8.3 mm | 159 x 141 x 3.4-8.4 mm | 159.0 x 144.0 x 5.0 - 7.8 mm |
重量 | wifi:182g wifi+無料4G:191g | 166g | 約188g | 192g |
OS | 独自OS | 独自OS | 独自OS | 独自OS |
解像度 | 300ppi | 300ppi | 300ppi | 300ppi |
フロントライト | ○ | ○ | ○ | ○ |
フラットベゼル | ○ | × | ○ | × |
数週間持続バッテリー | ○ | ○ | ○ | ○ |
防水機能 | ○ | × | ○ | ○ |
明るさ自動調整機能 | × | ○ | ○ | ○ |
自動画面回転機能 | × | ○ | ○ | ○ |
見開き表示 | ○ | × | ○ | ○ |
ページ送りボタン | × | × | ○ | ○ |
本体カラー | 4種類 | 1種類 | ブラックのみ | ブラック ホワイト |
通信方式 | wifi または wifi+無料4G | wifi | wifi または wifi+無料4G | wifi |
32GBの電子書籍リーダー
おすすめ①Boox Nova2
電子書籍リーダーに一番おすすめしたいのが、Boox Nova2です。
おそらくあまり聞き馴染みのない端末だと思います。でも、Boox Nova2の魅力を知ると、一気に欲しくなると思いますよ。
特徴をシンプルに言うなら、電子ペーパーに汎用性を少しだけ持たせたハイブリッド型端末であることです。
高性能端末とは言えないですが、「目に優しい」「ストアが自由に選べる」「スタイラスペンを使って手書き入力ができる」「小説や漫画を快適に読める画面サイズ」など、欠点を十分補うことができる利点があります。
詳しくは、「Android搭載の電子ペーパータブレットを比較」をご覧ください。
おすすめ②Likebook Ares
Android搭載の電子ペーパーのジャンルで、トップを走るBooxの対抗馬となるのがLikebookです。
Boox端末の特性をしっかりとリサーチして、少しだけ差別化した端末を若干安い価格で発売する傾向にあります。
最近では、端末の性能に大きな違いはなくなってきているので、安さで選ぶならおすすめです。
Boox Nova2 | Likebook Ares | Fire HD 8 Plus | LAVIE Tab E TE508/KAS | |
---|---|---|---|---|
ブランド | Boox | Likebook | Amazon | NEC |
価格(※) | 39,800円 | 33,900円 | 16,580円 | 20,065円 |
OS | Android 9.0 | Android 6.0 | Fire OS 7 | Android 9.0 |
画面サイズ | 7.8インチ | 7.8インチ | 8インチ | 8インチ |
CPU | Octa-core 2.0GHz | Octa-core 1.5GHz | Quad-cora 2.0GHz | Helio A22 2.0GHz |
RAM | 3GB | 2GB | 3GB | 2GB |
ストレージ | 32GB | 32GB | 32GB/64GB | 32GB |
SDカードスロット | △(※1) | ○ | ○ | ○ |
スタイラスペン | ○ | ○ | ○ | ○ |
本体サイズ | 197.3 x 137 x 7.7mm | 197.2 x 138.7 x 8mm | 202 x 137 x 9.7mm | 199.1 x 121.8 x 8.2mm |
重量 | 275g | 268g | 355g | 305g |
解像度 | 300ppi | 300ppi | 189ppi | 1280x800 |